こんにちわ、『こ〜こはど〜この箱庭じゃ?』作者のうすいです。
発表前は、受け入れて貰えるのか?、そっぽ向かれるんじゃないか?とドキドキだったのですが、思った以上に皆さまが素直にすんなりと受け入れ、楽しんでくれているようで一安心…と共に、お寄せ頂ける反響の大きさに『別の危惧』が出て来たかも…と不安になったので、敢えてここに先を打っておきます。

結論からいってしまうと、
「悪意を持ってこの演出を利用すると、かなり破壊的・致命的な事を、自分がそうと気づかないうちにやらされてしまう事がある」…ということです。

ソーシャルハッキング」って聞いた事ありますか?
他のPCから回線を使って進入する「ハッキング」はご存知かとも思いますが…。 例えば、
 「○×管理会社の者ですが、いま3年に1度全社一斉に行われる『社内情報の総確認と整理』を実施しております。お手数ですが、こちらのデータとの照合のためにパスワードを教えてください」
何人かに一人はつい答えてしまうかも!? 「PCで侵入」なんて大変な事しなくても、あなたの口から簡単にパスワードを聞き出すことが出来ました。


Flash等のプログラム(スクリプト)では直接システム上のファイルを削除したり、書き換えたりは(多分)厳重に管理され、出来ないようになっていると思います。(されてなかったらそれこそ大問題!)
しかし、「箱庭〜」的イメージでソーシャル〜を用いるとどうなるでしょうか?


「きゃ〜! 今さっき誰か進入してきた…まさかひろっぴ!?うわっ何かいじられてる。ファイル名イタズラするなんて最低…(T_T 元に戻して…と、あぁ私じゃ無理みたい(x_x ○○さん、お手数かけてごめんなさい。
ここにあるWIN."INI"って変えられたファイル名を、元のWIN."EXE"に戻しておいてくれませんか?」

こんな感じのメッセージと共にファイルのあるフォルダが開いたりして。(フォルダを開かせることは可能)

いまこんな書き方見りゃ怪しい事この上ないですが、作品中にのめり込み…現実と仮想との境目が曖昧になっている時にこのメッセージがあったりして、そうかそうかと素直に従う。まなみが「ありがとう(^_^」なんて返してくれたりするかも。
電源を切ったら最後、初心者ではwindowsを起動させることが出来なくなります。
(win.iniがそうなるかは未確認。ならないのであれば、他の重要ファイルで同様に)
復活方法を知らない人にとっては、壊滅的被害なんではないでしょうか?

いくらソフトが進歩しても、「所有者が自ら書き換えている」のですから防ぎようがありません。
他には、特定のホームページに攻撃を仕掛けさせる事もできます。勿論ユーザーはそうとも気づかずに…。


おわかりでしょうか。
悪意を持ってユーザーを誘導し、”自分がなにをやっているのか分からずに試したりする”と、思いがけず大変な被害を受けたり・与えたりしてしまう可能性があるのです。

これまでもこういう物が決してなかったわけではありません。ただ物語性をつけ、のめり込ませる様に演出すると不特定多数を自覚させないうちにコントロールできてしまうのです。

どうでしょう…危険性が感じとってもらえるでしょうか?

対処法としましては、
・なんか怪しそうな指示が出た時には閲覧を中止し、webでその作品についての情報を検索する。
・悪意のある作品の情報が得られる”場”を作り、情報を交換する。
・制作者のはっきりしないFlashは重々注意する。
※これらすべてをしても、強制的に実行させるコマンドには対処できないことでしょう。



これから、より双方向的な作品が世に登場することと思います。
演出は、「より相手を喜び・楽しませよう」という目的において使われるには楽しく面白いものですが、世の中…善意だけで出来ているわけでないこともまた事実。
おそらくいつかは…悪意を持ったユーザによって、上記のような機能・目的をもった作品(?)が出てくるでしょう。

この文章を今ここに記す事で、未来に被害を受けられるであろう人が一人でも減ることを願って…。
文責:碓井康裕


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